ロンドン 徒然子連れ

イギリス ロンドン 駐在員の夫と私、2人の子どもと共に過ごした2年半の備忘録です。

子ども自身が現地校で感じたこと

 日英の学校の違いについては、以前にも"primary schoolのこと"に書いたが、今度は当時子どもがボヤいていたこと、帰国後に日本の学校に通ってから実感した違いなど、彼らが感じたことを回想しておこう。

 特に上の子は、日本で小学校に8ヶ月くらい通っていたため、初めはいろいろ戸惑っていた様子だった。

 

 

・授業が長い

 朝のスタートは少し遅めの8時45分くらい、お迎えは3時15分くらい、学校によって違いはあれど、多くの小学校は午前8時半〜午後4時前の間だと思う。

 小さい子にとっては、学校そのものの時間も長めなのだが、なんと言っても1コマの授業時間が長いらしい。時間割が配布されていなかったので、慣れてきたころ上の子がボヤいていたのだが、1つの教科で1時間くらいだとか。

確かにこれはなかなか。。

 

・物は、なくなる

 制服は名前をちゃんと書いておかないと、取り間違えでもしようものなら、まず戻ってはこない。

 「財布を落としても戻ってくるのは日本だけ」まさにそう。社会の縮図である学校でも、残念ながら戻ってこないことの方が多い。

 

・給食が不味い

 これは我が子の学校だけだったのだろうか?とにかく給食が不味かったらしい。とはいえyear2までは無料だし、あまり料理が得意でない私の子に生まれたんだから仕方ない、と我が子はずっと給食。

 不味い上に、下の学年から食べ始めるため、year6ともなると品切れのメニューがあったり、子どもたちの食べ残しも膨大な量なのだとか。

 帰国時、日本の学校を渋っていた下の子も、「給食が美味しい!」とすぐに楽しく通えたのはイギリスの給食のおかげかな。

 

・休み時間は必ず外へ

 大雨でも降らない限り、休み時間はどんなに寒くても外へ出される。太陽を浴びましょうってこと?と考えたりしたが、ある日ボランティアで学校に行った際、休み時間に先生がスタッフルームでお茶を召し上がっている場面に遭遇。先生も休憩が必要ですよね、と勝手に納得。

 寒がりの下の子は、日本に帰国後、休み時間に教室にいられる幸せを噛みしめていた。

 

・勉強は、個々のペースで

 教科書がないので、どんなことを勉強して何が正解なのかがイマイチわからないが、それぞれふんわりとレベル分けされていて、個々のペースで進めるカリキュラムが日本の教育とは大きく違うようだ。

 リーディングはそれぞれのレベルを先生がチェックして、その子に合ったレベルから本人が選んだ本を持ち帰ってくる。日本でいう音読の宿題が毎日。

 year2ではフォニックス・スクリーニングに向けて、フォニックススペリングもレベル毎に分かれて授業があったようだ。

 また、算数が得意な子は授業中エクストラの課題をもらえたり、反対に苦手な子にはアシスタントの先生がついて簡単な課題が与えられたりしていた。

 日本に帰国後、上の子は「授業がみんなで同じことを何回も繰り返して、何だかつまらない」という悩みに直面することとなる。

 

・先生に言いつけたもん勝ち

 小さい子どもに多い「先生に言うよ!」は、イギリスでも同じ。でも、まずお互いの話を聞いて話し合ってみようね、はイギリスでは通用しなかった(笑)。どちらかと言えば、先に言いつけたもん勝ちなのだとか。それで言いつけられた方は、「え、でも…」なんてしおらしくモジモジしていたら、「謝りなさい!」と叱られる。

 日本だと、そんなに何でも先生に言いつけている方が嫌われるけれど、、文化の違いだろうか。

 これについては、「悪いことしてないなら謝っちゃダメ」というしかなかった。

 

 他にもたくさんのことを感じ、そのたびに悩んだり考えてたり、子ども達なりになんとか生活していたんだなと思うと、今考えても胸がキュンとしてしまう。