ロンドン 徒然子連れ

イギリス ロンドン 駐在員の夫と私、2人の子どもと共に過ごした2年半の備忘録です。

イギリスおもしろ話 学校編

 子どもがイギリスの現地校(公立)に通って良かったことは、英語の習得もさることながら、やはりイギリスならではの文化に触れることができたことだと思う。なかなか面白い学校生活を回想しよう。

 

・いろいろな仮装?の日がある

 以前も書いたが、学校行事のような催しが日本に比べて少ない代わりに、様々な仮装の日がある。思い出せる限り並べてみると…

World book day: お気に入りの本のキャラクターに扮装する日

Pajama day: 名前の通り、パジャマで登校

Odd socks day: 左右違う靴下を履いて登校

Christmas jumper day: クリスマスセーターを着て登校

Number day: 数字のついた服を着て登校

などなど。それぞれ意味があり、スモールドネーション(50pや1ポンド)を持っていって、チャリティーに寄付したりしていた。他にも、各国の民族衣装を着る日や、指定された色を身につけて登校する日、お気に入りの靴(ヒールはダメ)で登校する日、など制服を着ない日が何度かある。どれも参加しなくてもよいのは、貧富の差や宗教を考慮してのことか、とにかく自由。

 

・誕生日の祝い方

 私は初め、これが1番驚いた。誕生日の子が学校にカップケーキやスモールギフトを持参し、自らお友達に配るのだ!クッキーやドーナツ、カップケーキが多かったように記憶しているが、絵本や小さなおもちゃ、文房具などのこともあった。アレルギーの子どもも少なくないので、日本製の鉛筆や消しゴムは、現地の子にも喜ばれた。

 そして、今日がお誕生日です!と先生に言えば、クラスみんなでハッピーバースデーを歌い、クラップするのだとか。このバースデーソングの後のクラップも日本とは異なる。

先生:"Hip hip"  子ども達:"Hooray!" 

の掛け声をたしか3回、その後、歳の数だけクラップ(拍手)をするような…なんとも楽しい感じなのだ。

 

・クリスマスや年度末には先生へカードを

 年賀状や暑中見舞いの葉書の習慣はないが、イギリスはカード文化の国。クリスマスは家族や友人のみならず、近所や学校の先生にもカードを送る。

 学校の場合は、クリスマスと年度末(夏休み前の7月)に、先生にカードを渡すのだが、その際ギフトを添えることが多い。

 なんだか賄賂みたい…と考えるのは野暮、この国では贈る方も受け取る方もただ感謝とありがとうの気持ちのみ。

 

・クラスパーティーには食べ物を

 我が家がイギリスにいたのはコロナ前だったので、現在のところがどうかはわからないが、当時は各タームに1回くらい、クラスパーティーまたは学年パーティーがあった。

 何をするのかというと、子どもたちが持ち寄った食べ物や飲み物でパーティーをするというだけ。しかも持ち寄りということは保護者が準備するのだ。

 数日前に教室の前に、「用意して欲しいものリスト」の紙が張り出され、各保護者(有志)が名前を書き込むシステム。フルーツ、ドーナツ、ジュース、だけでなく、紙ナフキンや紙コップ、お皿、なんてのもあったし、時には「寿司」と書かれたリストもあった。明らかに、学校側から日本人ママお願いね☆の圧を感じ、日本人のお母さん同士で相談して、ツナロールとカッパ巻きを分担したりしたのも良い思い出。

 

・着ない制服はセカンドハンドに

 公立小学校でも制服があるのがイギリス。小学校はレセプションからyear6まで7年通うので、成長に合わせて制服も買い替えなければならない。そこで、着なくなった制服を寄付して、PTAや学校がセカンドハンド(古着)として販売するシステムがある。

 貧富の差が激しいイギリス。シリアやアフリカ、パレスチナから来た難民の家庭や、兄弟が多い家庭、または制服にお金をかけないポリシーの家庭など、購入側には助かるし、何よりゴミの削減にも一役かっているし、すごく良いと思った。

 

・休み時間は外へ

 ブレイクタイムやプレイタイムと言われる休み時間は、雨の日以外はとにかく外へ出て遊ばなければならない。寒い冬の日も、暑い夏の日も(あまりないが)、子どもたちは休み時間はプレイグラウンドに。当初ビックリしてイギリス人のママに聞いたところ、「太陽を浴びなくちゃね。ビタミンDね!」と言われたっけ。

 またこの休み時間、担任の先生はいない。ランチタイムも子どもを見守るのはディナーレディと呼ばれるスタッフの人たち。分業が進んでいる国イギリス。日本の小学校の先生たちのご苦労に思いを馳せる…。

 

・何かと表彰してくれる

 イギリスのプライマリースクールは、とにかく子どもを褒める。Teacher's award!と書かれたカードには、「こんなことができました!」と先生のお世辞にも綺麗ではない英語が書かれていて…解読が大変(笑)。また、無遅刻無欠席もとても褒めてもらえる。1年間で100% attendanceを続けると、賞状とバウチャーをもらえたりもした。

 

・おかしなお菓子のお弁当

 学校の昼食は、スクールミールかお弁当持参が選べるのだが、お友達(日本人以外)の持参するお弁当が、驚くものだったりする。

 子どもから聞いた話だが、「バナナとクリスプス(ポテトチップス)」はまだ普通で、フルーツジュースやチョコレートバーを持って来る子もいるのだとか…。クリスプスは芋だし、ケチャップはトマトだから野菜、なんていう子もいるらしい。言葉がない…。