ロンドン 徒然子連れ

イギリス ロンドン 駐在員の夫と私、2人の子どもと共に過ごした2年半の備忘録です。

中学受験は突然に①

 さてさて、帰国生の親となると、帰国後の受験を考えられる方も少なくないのではないだろうか(当時は知らなかったけど)。時間が立ち過ぎてしまったけれど、今回は我が家の「ドタバタ&駆け足中学受験」について思い出してみたいと思う。

 

 イギリスでは上の子が土曜の補習校に通っただけで、塾通いはしていなかった我が家の子どもたち。つまり、国語以外の日本の勉強のケアを特にせずに過ごしていた。下の子に至っては、ほとんど何もしていない。

 帰国後も、近所に公立中学があるので、特に中学受験も考えてはおらず、塾通いもしていなかった。英語だけは、帰国子女財団の保持教室にお世話になっていた。

 そんな我が家だが、その後、急に中学受験に舵を切ることになる。今回はその回想録。

 

 上の子は帰国してしばらくは、とても楽しそうに小学校に通っていた。学校の宿題も、音読と漢字プリントくらいで、放課後は自由にお友達と公園で遊ぶ日々。まさに小学生を満喫!していると思っていた。

 

 が。ほんの少しずつ、変化が。

 1年ほど経つ頃から、「ああ、明日も学校かぁ…」「行きたくないなぁ…」と言い始めたのだ。日曜の夜は特に落ち込みがひどい。最初はサラリーマンみたいだな、なんて笑っていたけれど、笑えないくらい習慣化してきた。

 学校には無理に行かなくても良い(いや、本当はダメなんだろうけど)。というのが私たち夫婦の考えなので、「休んでもいいよ?」と言ってみるが、もともと真面目な性格の彼はぶつぶつ言いながらも休むことなく登校する。そして帰ってくる時は、友達と楽しそうに帰ってくる。そのあとはお決まりの公園へ。でも、夜になると、また落ち込む。

 なんだろう、このスパイラル…。何かあった?と聞いても、特に何もないと言う。隠し事が下手な子だし、嫌なことがあると必ず話してくれるので、嘘ではないようだ。お友達とのトラブルも無さそう。

 行きたくないなら行かなくても良いんだよ、でも、何が理由かは知りたいし、それがわからないと助けてあげられないから、自分でも自分の気持ちを観察してみてね、と話した。

 何度か話しを聞いた結果、どうやら以下の理由が大きいようだった。

 

・授業がつまらない。できない子のケアだけに時間がかかって、それ以外の子は待つだけで課題がない。

・先生が優しすぎる。すごく生意気なことをいうクラスメイトや乱暴な子を叱らないことにイライラする。

・体育が苦手だと馬鹿にされる。

・英語の授業が、苦痛でしかない。

 

 どれも些細なこと、ともいえるが、積もり積もって学校が楽しくない、となってしまったようだ。

 さて、どうしたものか。。。辿り着いたのが、「帰国子女の子が通うところへの中学受験を視野に入れてみたらどうか」ということ。

 今?!やっとそこ?!と、早くから中学受験に挑むべく準備されている方からすれば、何してんの!だろうが、やっとそこに辿り着いたのだった。

 

 まずは夫と話し合い。当初は受験を考えない、という方向で一致していたため、難色を示された。息子に受験の話をやんわりとしてみたが、やはり乗り気ではない。

 あれ?私間違えてるかな??

 そんな悩みを解決してくれたのが、職場の先輩ママさんたちだった。すでにお子さんが結婚された方から今中学生の方、中学受験をされた方、されなかった方、受験したけれど残念ながら合格しなかった方、お子さんが帰国子女の方、といろいろな経験を聞かせてもらった。

 ここから、私の夜な夜なインターネット検索が始まった。

 

続く